ルカの昼寝

ルカの昼寝

社会の歯車がなぜ歯車なのかを理解し始めた

カミュの「ペスト」を読んだ.

昔の本、特に海外の本を読むのは珍しいと思う.一番の特徴は、やっぱり文字が小さいこと.だから1ヶ月くらいかかったかな?

それに別に何か展開があるわけじゃない.街にペストが蔓延して、それが猛威をふるい、落ち着いていくというだけの記録.

語り手により客観的に淡々と記される事実が、人々をどう蝕んでいったのか、街がどう壊れていったのかを浮かび上がらせ、そこにただあった「絶望」を伝える、そんな本.

これを誰かに薦めようとは思わない.読んで面白かったかと言われるとそうじゃない.ただそこに記される事実が自分の中に染み込んでくるのが怖かった.

まぁ今のコロナ禍のタイミングで読むのは正しい気はするんだよな.自分たちがどんな状況で生きているかを知るには良い機会だと思う.

こんな淡々とした文で興味を持った人は読んでみると良いと思う.